セキュリティ・通信

家庭のセキュリティ対策 10大脅威2026を30分・今週・習慣の3段階に置き換える

セキュリティ対策の記事は数多くありますが、何から手をつければよいのかまで書かれているものは多くありません。そこで本記事では、情報処理推進機構(IPA)が公表している情報セキュリティ10大脅威2026の個人編を出発点にして、家庭でできる作業を今すぐ30分でやること・今週中にやること・習慣にすることの3段階に振り分けます。脅威の解説で終わらせず、実行する順番まで落とし込むのがこの記事の狙いです。なお2026年版の個人編には順位が付いていません。上位だけ対策すればよいという誤読を避けるため、五十音順で示されています。

この記事でわかること

10大脅威2026個人編の10項目と、それぞれの手口/IPAが示す情報セキュリティ対策の基本6項目/対策を3段階に振り分けた実行表/二要素認証を突破するリアルタイム型フィッシングという手口/被害に遭ったときの公的な相談先

情報セキュリティ10大脅威2026 個人編の10項目

IPAが2026年1月に決定し、5月に個人編ハンドブックが公開されたものです。項目は五十音順で、順位は付けられていません。

脅威 初選出年 取り扱い
インターネット上のサービスからの個人情報の窃取 2016年 7年連続10回目
インターネット上のサービスへの不正ログイン 2016年 11年連続11回目
インターネットバンキングの不正利用 2016年 4年ぶり8回目
クレジットカード情報の不正利用 2016年 11年連続11回目
サポート詐欺(偽警告)による金銭被害 2020年 7年連続7回目
スマホ決済の不正利用 2020年 7年連続7回目
ネット上の誹謗・中傷・デマ 2016年 11年連続11回目
フィッシングによる個人情報等の詐取 2019年 8年連続8回目
不正アプリによるスマートフォン利用者への被害 2016年 11年連続11回目
メールやSNS等を使った脅迫・詐欺の手口による金銭要求 2019年 8年連続8回目

注目したいのはインターネットバンキングの不正利用が4年ぶりに選出されたことです。IPAの資料では、主にサービス提供元を偽ったメール等でフィッシングサイトに誘導されてログイン情報が詐取される手口が挙げられ、警察庁の統計データを引きながら不正送金の被害総額が過去3年増加傾向にあると説明されています。

引用元の警察庁の統計で直近3年を並べると、次のようになります。被害額は令和5年と令和6年がほぼ同じ水準で、令和7年に100億円を超えました。フィッシングの報告件数は毎年増え続けています。

年 インターネットバンキングの不正送金被害額 フィッシング報告件数
令和5年 約87.3億円 119万6,390件
令和6年 約86.9億円 171万8,036件
令和7年 約104.0億円 245万4,297件

令和7年の不正送金の発生件数は4,747件(令和6年は4,369件)で、警察庁はフィッシングがその手口の約9割を占めるとしています。フィッシング報告件数はフィッシング対策協議会の集計です。

すべての土台になる基本6項目

10の脅威は手口が異なるように見えて、入口には共通点があります。IPAはこれを攻撃の糸口として整理し、それぞれに対応する基本の対策を示しています。

攻撃の糸口 情報セキュリティ対策の基本 目的
ソフトウェアの脆弱性 ソフトウェアの更新 脆弱性を解消し、それを悪用した攻撃のリスクを下げる
マルウェアの利用 セキュリティソフトの利用 攻撃を検知してブロックする
パスワード窃取 パスワードの管理・認証の強化 パスワード窃取による情報漏えい等のリスクを下げる
設定不備 設定の見直し(初期設定の確認) 誤った設定が悪用されないようにする
データの暗号化(による被害) バックアップの取得 データの削除や暗号化に備える
ソーシャルエンジニアリング(罠にはめる) 脅威・手口を知る 手口から重視すべき対策を理解する

この6項目のうち、上の5つは設定や道具でどうにかなります。最後の1つだけは知識でしか防げません。サポート詐欺も投資詐欺も、技術的に侵入されるのではなく、本人が操作してしまうことで成立するためです。手口を知っておくこと自体が対策になるという点は、この分野の特徴です。

選定基準 3段階への振り分け方

対策を並べただけでは動けません。この記事では、次の基準で作業を3段階に振り分けました。

段階 振り分けの基準 作業の性質
今すぐ30分でやること 1回の操作で終わり、被害の入口を直接ふさぐもの 設定を変えるだけ。やり直しの必要がない
今週中にやること 複数の機器やサービスにまたがり、作業に時間がかかるもの 棚卸しが必要。家族の端末も対象になる
習慣にすること 1回では終わらず、継続してはじめて効果が出るもの 定期的に繰り返す。手口を知り続けることも含む

振り分けの根拠は、IPAが示す情報セキュリティ対策の基本6項目のうち、どれに対応するかと、その作業が1回で完結するかどうかの2点です。設定や道具で済むものを先に、知識でしか防げないものを最後に置いています。サポート詐欺のように、技術的に侵入されるのではなく本人の操作で成立する手口は、設定では防げないためです。

実行の3段階 何から手をつけるか

基本6項目を、実際の作業に置き換えて振り分けました。上から順に進めれば、優先度の高いものから片づきます。

今すぐ30分でやること

作業 効く脅威 やり方の要点
OSとアプリを最新に更新する 不正アプリ、マルウェア全般 スマートフォンとパソコンの両方。自動更新を有効にしておく
主要サービスの多要素認証を有効にする 不正ログイン、バンキングの不正利用 銀行、決済、メール、SNSの順で設定する
ログインアラートを有効にする 不正ログイン、個人情報の窃取 ログイン時に通知が届く設定。異変の早期発見に直結する
よく使うサイトをブックマークに登録する フィッシング 以後はメールやSMSのリンクではなくブックマークから開く
クレジットカードの利用限度額を見直す カード情報の不正利用 必要な額まで下げておくと被害額の上限を抑えられる

多要素認証とログインアラートは、この中でも効果が大きい2つです。IPAの資料でも、予防だけでなく被害に遭っていないかを確認する早期検知が繰り返し挙げられています。認証の強化については指紋認証と顔認証 スマホの生体認証はどちらを選ぶべきかも参考になります。

今週中にやること

作業 効く脅威 やり方の要点
パスワードの使い回しをやめる 不正ログイン まず銀行・決済・メールの3つから。管理アプリの導入を検討する
パスキーが使えるサービスで設定する フィッシング、不正ログイン パスワードを使わずに生体認証やPINでログインする方式
使っていないサービスを退会する 個人情報の窃取 登録先が減るほど、漏えいの機会も減る
使っていないアプリを削除する 不正アプリ あわせて、残すアプリの権限も見直す
バックアップの仕組みを作る データの消失全般 手元とクラウドの二重化を基本にする
セキュリティソフトを導入し、アクセスブロックを有効にする サポート詐欺、フィッシング 危険なサイトへの接続を遮断する機能を使う

パスワードの管理方法はパスワード管理アプリの選び方、比較のポイント、アプリの整理はスマホの初期設定と使いながら見直す設定まとめ、バックアップの考え方はスマホのストレージ容量、64GBと128GBどちらを選ぶべきかで扱っています。

習慣にすること

習慣 頻度の目安 見るもの
クレジットカードの利用明細の確認 月1回 身に覚えのない少額の決済がないか
銀行口座の入出金の確認 月1回 不審な送金がないか
各サービスのログイン履歴の確認 数か月に1回 知らない端末や地域からのログインがないか
スマホ決済の利用履歴の確認 月1回 紐づけた口座やカードの出金も併せて見る
届いたメールやSMSのリンクを開かない 常時 身に覚えのないものは真偽を確かめず削除する

IPAの資料では、身に覚えのないメールやSMSについて真偽を見分けようとせず、基本的に無視して削除するという方針が示されています。見分けようとすること自体がリスクだという考え方です。スマホ決済の履歴確認についてはスマホ決済アプリ(電子マネー)の選び方比較でも触れています。

知っておくべき手口 脅威別の要点

基本6項目の最後にある「脅威・手口を知る」に相当する部分です。手口を知っていれば、その場で立ち止まれます。

二要素認証を突破するリアルタイム型フィッシング

二要素認証を設定していれば安全、と考えている人には知っておいてほしい手口です。IPAの資料では次のように説明されています。偽のメールに誘導されてフィッシングサイトにIDとパスワードを入力すると、攻撃者が即座にその情報で正規サイトにログインします。すると正規の利用者宛にワンタイムパスワードが届きます。それを偽サイトに入力してしまう、あるいは電話で伝えてしまうと、二要素認証を有効にしていても攻撃者がログインできてしまいます。

ここから導ける行動指針は明確です。ワンタイムパスワードは、自分から始めた操作のときにしか入力しない。メールやSMSのリンクから開いた画面で求められたら、その時点で手を止めてください。届いたワンタイムパスワードを電話口で伝えることは、いかなる場合もありません。フィッシングに強い認証方式としては、IPAもパスキーの利用を勧めています。

サポート詐欺は「直前の操作」がきっかけになる

パソコンの画面に突然、実在する企業のロゴが入った警告が表示され、警告音が鳴り、画面が閉じられなくなる。表示された電話番号にかけてしまうことが被害の発端になります。遠隔操作ソフトを入れさせられ、サポート料金をプリペイドカードで複数回請求される、送金額を遠隔で増額されるといった被害につながります。

IPAの資料は、偽警告が出るには多くの場合きっかけがあると指摘しています。広告をクリックした、検索結果の上位をクリックした、動画の再生ボタンを押した、ブラウザの「許可しますか」に許可を押した、といった直前の操作です。そして重要な一文があります。正規のセキュリティサービスの警告画面に電話番号は表示されません。この1点を覚えておくだけで、判断がつきます。

QRコードを使ったクイッシング

看板やチラシ、郵送物に掲載されたQRコードが、偽サイトへ誘導するものに差し替えられている事例が確認されています。IPAの資料では、大学が京王線に掲出していた車内広告に虚偽のQRコードのシールが貼られた件が例として挙げられています。大学側の発表によると、その車内広告にはもともとQRコードを載せていなかったとのことで、シールなどで後付けされていないかを読み込む前に確認するよう呼びかけています。QRコードは読み取る前にリンク先を目視で確認できないという性質があるため、読み取ったあとに表示された画面が、支払いや送金を求めるものであれば、自分の意図と合っているかを慎重に確かめる必要があります。

不正アプリと、アプリの入手経路の変化

携帯電話会社を装ってアプリのインストールを促すサイトや、企業名を出さずに至急の確認を求める文面でリンクを開かせる手口が確認されています。対策の基本は、アプリを公式のマーケットから入手することです。ただし公式マーケットにも不正なアプリが紛れ込むことがあるため、評価の確認や、機能に不要な権限を求めていないかの確認が必要です。

ここで押さえておきたい制度の変化があります。IPAの資料では、2025年12月に施行されたスマートフォンにおいて利用される特定ソフトウェアに係る競争の促進に関する法律により、多様な経路でのアプリ提供が可能になったこと、一方でセキュリティリスクも指摘されており、公式マーケット以外から入手するアプリは慎重な確認が必要であることが注記されています。アプリは公式マーケットから、という前提が制度上は変わりつつあるため、入手先を意識する必要性はむしろ高まっています。

あわせて、アプリは更新時に不正なものへ変化することがある点も指摘されています。導入時に安全でも、更新の内容を確認する習慣が求められます。

脅迫・詐欺の3つのパターン

メールやSNSを使った金銭要求の手口は、大きく3つのパターンに分けられると説明されています。

パターン 手口
怖がらせる 「あなたのパソコンをハッキングした」「通報されている」「訴えられている」と不安を煽る
信じ込ませる 社会的信用の高い組織を騙り、緊急性を訴えて冷静さを失わせる。有名人や異性を装って親密になり、投資などの名目で金銭を要求する
相談しにくくする 「恥ずかしい動画を撮影した」「アダルトサイトの未納料金がある」と脅し、他人に相談しづらい状況を作る

3つ目のパターンが厄介なのは、相談を封じること自体が手口に組み込まれている点です。IPAは対策として、慌てず一呼吸おくこと、記載された電話番号に絶対に電話しないこと、受信したメッセージからキーワードを検索して同様の手口が存在しないか確認することを挙げています。同じ文面が出回っていれば、検索すればすぐに分かります。

誹謗・中傷とデマ 受ける側と、してしまう側

この項目は他の9つと性格が異なり、被害者になる場合と加害者になる場合の両方が扱われています。IPAの資料では、匿名の投稿であっても投稿者情報の開示請求により発信者が特定される場合があること、法的責任を問われる可能性があることが明記されています。

受けてしまった場合の対処としては、投稿された情報を記録・保存すること、違法・有害情報相談センターや人権相談、誹謗中傷ホットラインに相談すること、掲示板等の管理者に削除を依頼すること、連絡が取れない場合はプロバイダーへ依頼すること、弁護士や警察へ相談することが挙げられています。まず記録を残すことが最初の一歩です。削除されると証拠が失われるためです。

家族の端末をまとめて見直す

自分の端末だけ対策しても、家庭内の他の端末が入口になることがあります。年に一度は家族の端末も点検してください。

対象 確認すること
子どもの端末 フィルタリングと利用時間の設定、課金の承認設定、入っているアプリの確認
高齢の家族の端末 不審な電話への対応、サポート詐欺の手口の共有、公式アプリからのアクセス習慣
共用のパソコン OSの更新状況、家族それぞれのアカウント分離、ブラウザに保存された認証情報
使わなくなった端末 アカウントからのサインアウト、データの消去、放置しない
家庭内のネットワーク機器 ルーターの管理画面のパスワードが初期設定のままでないか、ファームウェアの更新

ルーターの管理画面のパスワードは、IPAが挙げる基本6項目の「設定の見直し(初期設定の確認)」に直接あたる部分です。初期設定のまま何年も使っている家庭は珍しくありません。子どもの端末の設定は子どものスマホデビューで用意する10項目 公的調査のデータから持たせ方を決めると子供向けペアレンタルコントロール設定の考え方にまとめています。使わなくなった端末の扱いは使わなくなったガジェットの手放し方5経路を比較 売却・下取り・リサイクルの選び分けで扱いました。

外出先での注意

ホテルや空港、飲食店の公衆Wi-Fiは不特定多数が利用します。暗号化されていないネットワークでの重要な情報のやり取りは避け、必要に応じてVPNを使ってください。詳細は公衆Wi-Fi利用時に注意したいセキュリティリスクとVPNとは何か、初心者向けにわかりやすく解説で解説しています。端末を紛失した場合の初動や遠隔操作の仕組みはスマホを紛失・盗難されたときにまずやるべきことにあります。旅行時の準備全般は旅行・出張のガジェット14分野を比較 2026年4月からの機内持ち込みルールに対応にまとめました。

被害に遭ったとき、迷ったときの相談先

IPAのハンドブックでも、身近に相談できる人がいない場合は公的機関の窓口に相談することが勧められています。

相談内容 窓口 備考
情報セキュリティ全般の技術的な相談 IPA 安心相談窓口 一般利用者からの相談にアドバイスを提供している
犯罪に至らない段階の困りごと、不審な電話 警察相談専用電話 #9110 最寄りの警察の相談窓口につながる
金銭の支払い、契約に関するトラブル 消費者ホットライン 188 最寄りの消費生活センター等につながる
ネット上の誹謗中傷、違法・有害情報 違法・有害情報相談センター、人権相談、誹謗中傷ホットライン 投稿の記録を残してから相談する

金銭被害が発生している、または発生しそうな場合は、窓口への相談と並行して、カード会社や銀行への連絡を優先してください。カードの利用停止や口座の凍結は早いほど被害を抑えられます。連絡先はカードの裏面や公式アプリで確認できます。検索結果に出てきた番号ではなく、手元のカードや公式アプリの番号を使ってください。偽の窓口に誘導される事例があります。

よくある失敗と注意点

メールの真偽を自分で見分けようとする

手口は年々巧妙になり、文面や差出人の表示だけでは判断できません。身に覚えのないものは開かずに削除するのが原則です。

二要素認証を設定したから安心だと考える

リアルタイム型フィッシングは二要素認証を突破します。ワンタイムパスワードを、自分から始めた操作以外で入力しないという運用が併せて必要です。

パスワードを少しずつ変えて使い回す

末尾の数字やサービス名だけを変える方法は、規則性が推測されると意味がありません。サービスごとに無関係な文字列にしてください。

警告画面に表示された番号に電話する

正規のセキュリティサービスの警告画面に電話番号は表示されません。表示されている時点で偽物を疑ってください。

被害に遭ったことを家族に言えずに抱える

相談しにくい状況を作ることが手口の一部です。恥ずかしいと感じる内容ほど、早く相談したほうが被害は小さく収まります。

よくある質問

10大脅威に順位がないのはなぜですか

2026年版の個人編は五十音順で示されており、順位は付けられていません。上位のものだけ対策すればよいという誤読を避けるためです。10項目のどれもが、いま起きている手口だと考えてください。

セキュリティソフトは必要ですか

IPAが示す基本6項目のひとつに、マルウェア対策としてのセキュリティソフトの利用が挙げられています。とくにサポート詐欺やフィッシングの対策としては、危険なサイトへの接続を遮断するアクセスブロック機能が有効とされています。OSに標準で備わる機能で足りるかは利用状況によりますが、パソコンで金銭を扱う操作をするなら、遮断機能があるものを検討する価値があります。 有料のセキュリティソフトを選ぶ場合の1年目と更新時の価格、自動更新の扱いは、ノートン 360の料金と自動更新・返金の条件を整理した記事にまとめました。

パスキーとは何ですか

パスワードを使わずに、生体認証(指紋や顔)や端末に登録したPINコードでログインする方式です。パスワードそのものを入力しないため、フィッシングサイトに入力してしまう事故が起きません。IPAも利用可能な場合は極力使うことを勧めています。

パスワードは何文字くらいがよいですか

IPAの資料では、文字数を具体的に指定する形ではなく、推測されにくくすること、長く複雑にすること、使い回さないことが挙げられています。避けるべき例として、IDと同じ文字列、生年月日やニックネーム、キーボードの規則的な配列(123456やqwerty)、辞書にある単語一語(passwordやbaseball)が示されています。

身に覚えのない請求メールが届きました

記載された電話番号に電話をかけないでください。メッセージ内のキーワードで検索すると、同じ文面が出回っているかどうかが分かります。判断がつかない場合は、警察相談専用電話#9110や消費者ホットライン188に相談してください。

QRコードは使わないほうがよいですか

使うこと自体が危険なわけではありません。読み取ったあとに表示された画面が支払いや情報の入力を求めるものであれば、自分の意図と合っているかを確認してください。看板やチラシに貼られたQRコードが差し替えられていた事例が確認されています。

クレジットカードの明細はどこまで見ればよいですか

金額の大きい項目だけでなく、少額の見慣れない決済にも注意してください。カードが使えるかどうかを試すために、少額の決済が先に行われる場合があります。月1回、明細を通して見る習慣をつけるのが現実的です。

子どもや高齢の家族にどう伝えればよいですか

すべてを説明しようとせず、行動として1つに絞るほうが伝わります。「画面に出た番号に電話しない」「届いたリンクは開かず、ブックマークから開く」といった形です。手口の解説はIPAが画像付きのページを公開しているので、一緒に見るのも有効です。

屋外の資産に対する備えとしては車の盗難対策 統計が示す現場の変化と機器で防げる範囲も参照してください。

まとめ

情報セキュリティ10大脅威2026の個人編は、五十音順で10項目が示され、順位は付けられていません。その中でインターネットバンキングの不正利用が4年ぶりに選出され、IPAの資料では不正送金の被害総額が過去3年増加傾向にあると指摘されています。警察庁の統計では、令和7年の被害額は約104.0億円でした。対策の土台になるのは、ソフトウェアの更新、セキュリティソフトの利用、パスワードの管理と認証の強化、設定の見直し、バックアップ、そして手口を知ることの6項目です。今すぐ30分でできるのは、更新の実行、多要素認証とログインアラートの有効化、よく使うサイトのブックマーク登録、カードの限度額の見直し。ここまでやるだけでも、入口の多くをふさげます。そのうえで覚えておきたいのが、二要素認証を突破するリアルタイム型フィッシングの存在と、正規の警告画面に電話番号は表示されないという事実です。この2つを知っているかどうかで、判断が変わります。

出典

独立行政法人情報処理推進機構(IPA)「情報セキュリティ10大脅威 2026 個人編ハンドブック[一般利用者向け]」(2026年5月公開)および「情報セキュリティ10大脅威 2026」(2026年1月決定)/同ハンドブックが引用する警察庁「令和7年におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について」の統計データ/スマートフォンにおいて利用される特定ソフトウェアに係る競争の促進に関する法律(2025年12月施行)/国立大学法人電気通信大学「【報告】京王線内の本学広告へ虚偽のQRコードが貼られた件について」(2025年10月24日)/IPA安心相談窓口、警察相談専用電話#9110、消費者ホットライン188、違法・有害情報相談センター

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