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車の盗難対策 統計が示す現場の変化と機器で防げる範囲

車の盗難対策というと、屋外の駐車場の話だと思われがちです。ですが警察庁が公表している統計では、自動車盗の発生場所として最も多いのは一般住宅で、令和7年は全体の45.2%と過去最も高い割合になりました。この割合は平成15年には8.7%でした。20年ほどの間に、現場は駐車場から自宅へ移っています。この記事では、公表されている統計と手口をもとに、機器で対策できる範囲と、機器では防げない部分を整理します。

この記事でわかること

自動車盗の認知件数と発生場所の変化/キーなしで盗まれる割合が4台に3台という事実/警察庁が挙げる7つの手口/手口ごとに機器で対策できる範囲/イモビライザとは何か/自宅の駐車場でやることの優先順位/ナンバープレートを含む部品ねらいへの対策

この記事は公表されている統計と対策の一般的な整理です。個別の被害や捜査については警察に相談してください。

統計が示していること

警察庁生活安全企画課が令和8年2月に公表した「自動車盗難等の発生状況等について」から、押さえておきたい数字を整理します。

項目 令和7年の数値 読み取れること
自動車盗の認知件数 6,386件 ピークの平成15年(6万4,223件)から1割以下だが、令和4年以降は増加が続いている
検挙率 37.3% 前年の44.1%から低下した。検挙件数も2,683件から2,379件に減っている
キーなしの割合 77.8% 概ね4台に3台。平成15年以降で最も高い割合になった
発生場所 一般住宅 45.2%(2,885件) 最も多い。平成15年は8.7%で、こちらも過去最高の割合
発生場所 駐車場 27.9%(1,780件) 平成15年は63.1%。割合が逆転した
上位5県の集中度 55.4% 愛知1,051件、埼玉756件、神奈川649件、茨城540件、千葉539件で全体の半分以上。愛知と神奈川は前年から2割以上増えた

「キーなし」とは、エンジンキーがイグニッションスイッチに差し込まれたり運転席周辺に放置されたりしていた「キーあり」以外のものを指します。つまり、鍵をきちんと抜いていても4台に3台が盗まれています。鍵の管理だけでは防げないということです。

発生場所の割合の変化は、対策の考え方そのものを変えます。平成15年は駐車場が63.1%、一般住宅が8.7%でした。令和7年は駐車場27.9%、一般住宅45.2%です。なぜ自宅に移ったのか、警察庁の資料は理由までは書いていません。筆者は、防犯設備の整った管理された駐車場が狙いにくくなり、自宅の駐車スペースに矛先が向いたのではないかと見ています。警察庁の資料でも「自動車盗難は、自宅駐車場で最も多く発生していますので、自宅駐車場にセンサーライトや防犯カメラ、車止めポールなどを設置しましょう」と示されています。令和7年3月公表の前年版では「自宅の駐車場でも多く発生」という書き方でしたが、令和8年2月公表の資料では「最も多く発生」に変わりました。

同じ資料の発生場所別の数値を、いくつかの年で抜き出すと次のとおりです。

年 一般住宅 駐車(輪)場
平成15年 8.7%(5,574件) 63.1%(40,499件)
平成22年 13.0%(3,112件) 55.3%(13,265件)
令和元年 34.4%(2,460件) 38.2%(2,726件)
令和2年 36.8%(1,915件) 30.7%(1,598件)
令和6年 42.9%(2,609件) 27.0%(1,643件)
令和7年 45.2%(2,885件) 27.9%(1,780件)

割合が入れ替わったのは令和2年です。一般住宅の件数も平成15年の5,574件からは減っていますが、駐車場の件数がそれ以上に大きく減ったため、割合の順位が逆になりました。

警察庁が挙げる手口

同じ資料には、主な盗難の手口が列挙されています。機器での対策を考える前に、何をされるのかを把握しておく必要があります。

手口 内容
CANインベーダー等 特殊な機器で自動車の電子制御ユニットに不正な信号を送信するなどして、ドアロックを解除しエンジンを始動する
侵入してキーを複製 窓の隙間から針金等を差し込む、ハンマー等で窓ガラスを破壊する、ピッキング工具を使用するなどして車内に侵入し、キープログラマー等の特殊な機器でエンジンキーを複製する
リレーアタック 玄関先等に保管しているスマートキーから発する微弱な電波を特殊な機器で中継し、ドアロックを解除しエンジンを始動する
スペアキーを探す 車体にマグネット等で隠しているスペアキーを探し出す
住宅に侵入 家に侵入し、車のキーを盗む
丸ごと運ぶ レッカー、けん引車で車を丸ごと盗む
なりすまし 鍵を預かる施設で車の使用者になりすましてキーを受け取る

この一覧で目を引くのは「家に侵入し、車のキーを盗む」が含まれていることです。車の防犯と住宅の防犯は、別の話ではありません。住宅への侵入手口と対策は住宅の防犯 統計が示す侵入手口と機器で対策できる範囲にまとめました。

手口ごとに機器でどこまで対策できるか

次の表は、警察庁が挙げる手口と対策をもとに、この記事で独自に整理したものです。「効く」「効きにくい」の区分は警察庁の資料に書かれているものではありません。警察庁が示しているのは、警報装置・ハンドルロック・ホイールロック・GPS追跡装置などの盗難防止装置を複合的に使うこと、リレーアタック対策としてスマートキーを玄関先に置かず電波を遮断できるケースに入れること、自宅駐車場にセンサーライトや防犯カメラ、車止めポールなどを設置することです。

手口 効く対策 効きにくい対策
リレーアタック(スマートキーの電波を中継する) 電波を遮断できるケースに入れる。玄関先に置かない ハンドルロック単体。侵入自体は防げない
CANインベーダー等の特殊な機器 物理的な固定(ハンドル固定器具、タイヤのホイールロック)、警報装置 電波の遮断。電子的な仕組みを使わない手口のため
侵入してキーを複製(ガラスの破壊、針金、ピッキング工具) 衝撃・振動・音を感知して警報音を発する警報装置、センサーライト、防犯カメラ、ハンドル固定器具 キーの保管方法。電波の遮断
スペアキーを探す 車体にスペアキーを隠さない 機器では対応できない。習慣の問題
家に侵入してキーを盗む 住宅側の防犯対策。キーの保管場所を玄関先にしない 車側の対策だけでは防げない
レッカー等で丸ごと運ぶ タイヤのホイールロック、GPS追跡装置 イモビライザ。エンジンを掛けずに運ばれるため
部品ねらい(ナンバープレート等) 盗難防止ネジ 車両本体向けの対策

一つの機器ですべての手口を防げるものはありません。警察庁も、防犯ステッカーの貼付やセンサーライト、防犯カメラの設置など、複数の対策を組み合わせた複合的な防犯対策を講じるよう示しています。

スマートキーの保管場所を見直してください。警察庁は、リレーアタックによる被害を防止するため、スマートキーは玄関先に置かず、電波を遮断できるケースに入れる等の対策をするよう示しています。玄関の靴箱の上、ドア横のフックといった場所は、屋外から電波が届きやすい位置です。ケースに入れていても、扉を閉め忘れていれば効果がありません。

イモビライザとは何か

警察庁の資料では、イモビライザについて次のように説明されています。キーに内蔵されたトランスポンダから出される複雑な暗号(IDコード)を車両本体内のコンピュータで照合し、正規のキーと判定されないとエンジンが掛からない盗難防止装置です。メーカー純正品のほか、市販の後付けタイプもあります。キー自体の機能と電子的な暗号のダブルロックで車を守るものとされています。なおこの説明は令和7年3月公表の資料に記載されていたもので、令和8年2月公表の資料では盗難防止装置の例が警報装置・ハンドルロック・ホイールロック・GPS追跡装置の複合的な活用という書き方に整理されています。

ただしイモビライザは万能ではありません。エンジンを掛けずにレッカーやけん引車で運ばれる手口には効きません。また、鍵を複製する特殊な機器を用いる手口も報告されています。装着していることを前提に、物理的な固定や追跡の手段を重ねる考え方が必要です。

機器 何を防ぐか 限界
イモビライザ 正規のキー以外でのエンジン始動 けん引で運ばれる手口には効かない
警報装置 衝撃・振動・音を感知して周囲に知らせる 人目のない場所では気づかれにくい
ハンドル固定器具 操作そのものを物理的に妨げる 時間をかければ外される。抑止が目的
タイヤのホイールロック 移動を物理的に妨げる。けん引にも効く 着脱の手間がかかる
GPS追跡装置 盗まれたあとの追跡 盗難そのものは防げない。通信環境に左右される
電波遮断ケース スマートキーの電波の中継 使うたびに出し入れが必要。閉め忘れると無効
センサーライト 接近時の抑止 単独では限定的
防犯カメラ 抑止と、被害後の記録 設置場所と画角による
盗難防止ネジ ナンバープレートの取り外し 車両本体には効かない

屋外に設置するカメラの選び方は防犯カメラ・ネットワークカメラの選び方、屋内用と屋外用の違い、位置を知らせる機器の仕組みは防犯ブザーとGPSトラッカーの選び方 子供や高齢者の見守りにで扱っています。

自宅の駐車スペースでやることの順番

統計が示すとおり、いま最も被害が多いのは自宅です。費用が小さく効果が読める順に並べます。

順番 やること 費用の性質
1 スマートキーを玄関先から移し、電波を遮断できるケースに入れる 数千円。今日から始められる
2 車体にスペアキーを隠すのをやめる 費用なし
3 車内に現金、カード類、カバン等の貴重品を残さない 費用なし。車上ねらいの被害に遭う可能性を下げる
4 短時間でも窓を完全に閉め、キーを抜き、ハンドルロックとドアロックをする 費用なし
5 ナンバープレートを盗難防止ネジで固定する 数千円
6 センサーライトを設置する 数千円から。設置場所を選ぶ
7 ハンドル固定器具またはホイールロックを使う 数千円から。毎回の着脱の手間がある
8 防犯カメラを設置する 1万円から。画角と記録の保存方法を決める
9 警報装置やGPS追跡装置を追加する 費用は幅がある。既存装備との重複を確認する
10 自動車用ボディカバーを使う 数千円から。車種を特定させない目的で警察庁が挙げている

1から4は、その日のうちに費用をほとんどかけずに実行できます。4台に3台がキーを抜いた状態で盗まれているという事実を踏まえると、1の鍵の保管場所の見直しが最も費用対効果の高い対策になります。警察庁は、車内に貴重品を放置したままにすると車上ねらいの被害に遭う可能性が高くなるとも示しています。

部品ねらいとナンバープレート

車両本体だけでなく、部品も狙われます。警察庁の資料によると、部品ねらいの認知件数は令和7年に15,216件で、そのうちナンバープレートの被害が6,043件、割合にして39.7%を占めています。

警察庁によると、盗まれたナンバープレートは他の犯罪に悪用されるケースもあります。警察では、防盗性が高い「盗難防止ネジ」の普及促進を図っています。

被害の種類 対策
ナンバープレート 盗難防止ネジで固定する
タイヤ、ホイール ロックナット等で固定する。保管場所も見直す
カーナビ、車載機器 取り外して持ち出せるものは車内に残さない
車内の貴重品 現金、カード類、カバン等は車から離れるときに必ず持ち出す

ドライブレコーダーも車載機器のひとつです。記録が残ることは抑止と証拠の両面で意味がありますが、機器そのものが狙われることもあります。駐車監視機能の考え方はドライブレコーダーの選び方、前後2カメラと駐車監視のポイントで扱っています。

車名別の統計をどう読むか

警察庁は車名別の盗難台数も公表しています。ただしこの数字は、単純に台数を並べたものと、保有車両数で割った「千台当たり」の両方が示されています。台数が多い車種は、そもそも保有台数が多いという要因が混ざるためです。

資料には注記もあります。自動車盗難においては、新しい年式の車のほか、古い型式の車や大型・中型・小型のトラックを狙った犯行も発生していること。令和7年はランドクルーザーが1,177台で最多でしたが、保有台数で割った千台当たりで見るとレクサスLXの19.7台が突出しており、順位の見え方が変わります。令和8年7月公表の上半期の速報では、ランドクルーザーが219台(前年同期765台)で首位のまま、プリウス170台(同289台)、アルファード97台(同191台)と続き、上位の多くで前年同期より台数が減っています。ただしこの上半期の資料には千台当たりの数値はなく、令和9年3月頃に公表予定とされています。つまり「自分の車は上位に入っていないから安全」とは言えません。順位を見て安心するのではなく、発生場所と手口に対して対策を取るほうが確実です。

よくある失敗

鍵を玄関先に置く

リレーアタックはスマートキーの電波を中継する手口です。玄関の靴箱の上やドア横のフックは、屋外から電波が届きやすい位置になります。電波を遮断できるケースに入れ、扉を確実に閉めてください。

車体にスペアキーを隠す

警察庁が挙げる手口に「車体にマグネット等で隠しているスペアキーを探し出す」が含まれています。隠し場所は限られており、探されることを前提にしてください。

自宅だから安全だと考える

令和7年の発生場所は一般住宅が45.2%で最多です。平成15年の8.7%から大きく上昇し、過去最も高い割合になりました。自宅の駐車スペースこそ対策が要る場所になっています。

イモビライザがあるから大丈夫だと考える

エンジンを掛けずにレッカーやけん引車で運ばれる手口には効きません。物理的な固定や追跡の手段を重ねてください。

車名別の順位だけを見て判断する

台数は保有台数の影響を受けます。また古い型式の車やトラックを狙った犯行も発生しています。順位ではなく手口に対して対策してください。

車内に貴重品を残す

現金、カード類やカバン等の貴重品を放置したままにすると、車上ねらいの被害に遭う可能性が高くなります。また車両に残していたクレジットカードや運転免許証、携帯電話等は不正に使用されたり、他の犯罪に利用される可能性があると示されています。

対策を1つで済ませる

手口ごとに効く対策が違います。電波遮断ケースはリレーアタックに効きますが、ガラスを破る手口には効きません。複数を組み合わせてください。

よくある質問

自動車盗難は減っているのではないですか

長期で見れば大きく減っています。認知件数はピークの平成15年に6万4,223件でしたが、令和7年は6,386件で1割以下です。ただし長期の減少は令和3年で止まっており、令和4年から令和7年までは4年続けて増えています。発生場所の内訳も変わっており、一般住宅の割合は平成15年の8.7%から令和7年の45.2%まで上昇しました。件数の水準が低くても、自宅で起きる割合は上がり続けています。

鍵をきちんと抜いていれば防げますか

それだけでは防げません。令和7年の統計では、キーなしの状態で被害に遭った割合が77.8%で、概ね4台に3台にあたります。この割合は平成15年以降で最も高くなりました。ここでいうキーなしとは、キーがイグニッションに差し込まれていたり運転席周辺に放置されていたりする「キーあり」以外のものです。鍵の管理に加えて、電波の遮断、物理的な固定、周囲の環境の対策が必要になります。

リレーアタックとは何ですか

警察庁が主な手口の一つとして挙げている、特殊な機器を使用する手口です。スマートキーが発する電波を中継して、鍵が近くにあるかのように車両に認識させる方法とされています。対策として警察庁は、スマートキーを玄関先に置かず、電波を遮断できるケースに入れる等の対策をするよう示しています。

電波遮断ケースは効果がありますか

警察庁が対策として挙げています。ただし使うたびに出し入れが必要で、扉やファスナーを閉め忘れれば効果がありません。また、電波を使わない手口(ガラスの破壊、けん引、住宅への侵入によるキーの窃取)には効きません。他の対策と組み合わせてください。

どの対策から始めればよいですか

費用がかからず今日からできるものからです。スマートキーを玄関先から移して電波を遮断できるケースに入れる、車体にスペアキーを隠すのをやめる、車内に貴重品を残さない、短時間でも窓を閉めてキーを抜きハンドルロックとドアロックをする。この4つで多くの手口に対する入口が塞がります。そのうえで盗難防止ネジ、センサーライト、物理的な固定器具の順に足してください。

自宅にカメラを付ける意味はありますか

警察庁は、自動車盗難は自宅駐車場で最も多く発生しているとして、自宅駐車場にセンサーライトや防犯カメラ、車止めポールなどを設置するよう示しています。ただし設置場所と画角によって効果が変わります。ナンバープレートや顔が写る位置か、夜間に写るか、記録がどれだけ残るかを確認してください。

ナンバープレートも盗まれるのですか

部品ねらいの認知件数は令和7年に15,216件で、そのうちナンバープレートの被害が6,043件、39.7%を占めています。盗まれたナンバープレートは他の犯罪に悪用されるケースがあり、警察では防盗性が高い盗難防止ネジの普及促進を図っています。

GPS追跡装置は付けたほうがよいですか

警察庁が盗難防止機器の一つとして挙げています。ただし盗難そのものを防ぐものではなく、盗まれたあとの追跡が目的です。通信環境に左右される点、継続的な費用がかかる製品がある点も踏まえて判断してください。優先順位としては、鍵の保管や物理的な固定のほうが先になります。

自分の車は盗難台数の上位に入っていません。安全ですか

そうとは言えません。警察庁の資料には、新しい年式の車のほか古い型式の車や大型・中型・小型のトラックを狙った犯行も発生していることが注記されています。また公表される台数は保有台数の影響を受けます。令和7年の盗難台数はランドクルーザーが1,177台で最も多いものの、保有台数で割った千台当たりではレクサスLXが19.7台で最も高く、順位が入れ替わります。順位ではなく、発生場所と手口に対して対策してください。

被害に遭ったらどうすればよいですか

まず警察に届け出てください。車両に残していたクレジットカード、運転免許証、携帯電話等は不正に使用されたり他の犯罪に利用される可能性があるため、それぞれの発行元や通信事業者にも連絡が必要です。端末の遠隔ロックについてはスマホを紛失・盗難されたときにまずやるべきことを参照してください。

まとめ

自動車盗の認知件数は令和7年に6,386件で、ピーク時から1割以下の水準です。ただし令和4年以降は4年続けて増えており、発生場所も変わりました。一般住宅が45.2%で最多となり、平成15年の8.7%から大きく上昇して過去最高の割合になっています。いま対策が要るのは自宅の駐車スペースです。そして4台に3台は、キーを抜いた状態で盗まれています。鍵を抜いているから安全とは言えません。警察庁は7つの手口を挙げており、その中には「家に侵入し、車のキーを盗む」も含まれます。車の防犯と住宅の防犯は地続きです。対策の順番は、費用のかからないものから始めてください。スマートキーを玄関先から移して電波を遮断できるケースに入れる、車体にスペアキーを隠さない、車内に貴重品を残さない、短時間でも確実に施錠する。この4つが最初です。そのうえで盗難防止ネジ、センサーライト、物理的な固定器具を足していきます。一つの機器ですべての手口を防げるものはありません。

出典・参考情報

警察庁生活安全企画課「自動車盗難等の発生状況等について」(令和8年2月)。自動車盗の認知件数は令和7年6,386件(前年比306件・5.0%増)でピークの平成15年(6万4,223件)から1割以下だが令和4年以降は4年続けて増加、検挙件数2,379件、検挙人員744人、検挙率37.3%(前年44.1%)。キーなしの割合は77.8%で平成15年以降で最も高く概ね4台に3台(「キーあり」はエンジンキーがイグニッションスイッチに差し込まれ、又は運転席若しくはその周辺に放置されていて被害に遭ったもの、「キーなし」はそれ以外)。発生場所別では一般住宅が45.2%(2,885件)で最多かつ過去最高の割合、駐車(輪)場が27.9%(1,780件)、道路上200件、その他1,521件。一般住宅の割合は平成15年8.7%、駐車(輪)場の割合は同63.1%だった。都道府県別認知件数の上位5県(愛知県、埼玉県、神奈川県、茨城県、千葉県)で全体の55.4%。部品ねらいの認知件数は15,216件、うちナンバープレートの被害は6,043件で39.7%(部品ねらい以外の手口によるナンバープレート被害は含まない。一つの事件で3以上の被害品があった場合は3品目を限度として計上)。車名別盗難台数は令和7年がランドクルーザー1,177台(千台当たり3.5台)、プリウス424台、アルファード303台、ハイエース209台、レクサスRX209台、レクサスLX195台(千台当たり19.7台)の順で、盗難台数は盗難等車両手配がなされた車名が明らかな車両であり未遂等を含まないため犯罪統計の認知件数とは異なること、新しい年式の車のほか古い型式の車や大型・中型・小型のトラックを狙った犯行も発生していることが注記されている。主な盗難の手口として、CANインベーダー等の特殊な機器による電子制御ユニットへの不正信号の送信、窓の隙間からの針金等の差し込み・ハンマー等によるガラスの破壊・ピッキング工具の使用による車内への侵入とキープログラマー等による鍵の複製、リレーアタックによるスマートキーの微弱電波の中継、車体にマグネット等で隠したスペアキーの探索、家に侵入してのキーの窃取、レッカー・けん引車による持ち去り、鍵を預かる施設でのなりすましの7つを提示。盗難防止対策として、確実な施錠、警報装置・ハンドルロック・ホイールロック・GPS追跡装置等の盗難防止装置の複合的な活用、防犯ステッカーの貼付やセンサーライト・防犯カメラの設置、車種を特定させないための自動車用ボディカバー、スマートキーを玄関先に置かず電波を遮断できるケースに入れること、自宅駐車場へのセンサーライト・防犯カメラ・車止めポールの設置と防犯設備が充実した管理された駐車場の利用、車内に貴重品を放置しないこと、盗難防止ネジによる部品の固定を提示。あわせて、被害に遭うと車両に置いていたクレジットカード・運転免許証・携帯電話等が不正に使用されたり他の犯罪に利用される可能性があること、被害車両が発見されても損傷が激しく従前どおり使用できないことがあることを挙げている。
/警察庁生活安全企画課「自動車盗難等の発生状況等について」(令和7年3月)。イモビライザについて、キーに内蔵されたトランスポンダから出される複雑な暗号(IDコード)を車両本体内のコンピュータで照合し、正規のキーと判定されないとエンジンが掛からない盗難防止装置と説明されている(令和8年2月公表の資料ではこの説明は掲載されていない)。
/警察庁生活安全企画課「令和8年上半期における車名別盗難台数の状況」(令和8年7月)。ランドクルーザー219台(前年同期765台)、プリウス170台(同289台)、アルファード97台(同191台)、ハイエース92台(同97台)の順で、千台当たりの数値は令和9年3月頃に公表予定とされている。
/本記事に記載した機器の費用の目安は一般的な水準であり、製品によって異なります。

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