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個人向けVPNの料金ページには「月あたり○○円」という大きな数字が並ぶ。ところが実際に払うのは数年分の一括払いで、契約が切れると別の金額で自動更新される。月あたりの額を横に並べただけでは、どこがいくらかかるのかは分からない。先に要点をまとめる。
- VPNの料金は「月あたりの表示額」「最初に払う総額と対象期間」「更新後の額」の3つをそろえて見ないと比べられない
- 海外3社(NordVPN・ExpressVPN・Surfshark)の長期プランは、2年に3〜4か月の延長がついた一括払い。表示額は税の加算前で、国内のMillenVPNは税込表示、スイカVPNは消費税を取らないと明記している
- 更新後は年額などの通常価格に切り替わる。NordVPNベーシックは更新価格21,960円/年、ExpressVPNベーシックは14,999円で年額ごとの自動更新(2026年10月17日確認)
- 5社とも30日の返金保証または返金期間を掲げているが、起点と対象外の契約が社ごとに違う。MillenVPNのワンタイムプランは返金の対象外、スイカVPNはApp Storeで買った分を返金しない
- 短期だけ使うなら、MillenVPNのワンタイムプラン(7日・15日・30日、自動更新なし)やスイカVPNの1か月プラン1,097円がある
本記事は、5社の公式の料金ページと、返金や規約を説明したページを確認して整理したものだ。NordVPN・ExpressVPN・Surfshark・MillenVPNの金額は2026年10月17日に公式で確認した。スイカVPNの料金は公式ページの画像に書かれており、2026年10月13日に確認した額を使っている。筆者はこのうちNordVPNを、ブラウザ拡張とルーターへの設定で使っている。ほかの4社は使っておらず、公開情報のまとめになる。公式のページで読み取れなかった項目は推測で埋めず、「公式で確認」と書いた。
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5社の長期プランを並べる
各社でいちばん期間の長いプランを、いちばん下の段のプランで並べた。VPNそのものの仕組みは「VPNとは何か、初心者向けにわかりやすく解説」にまとめている。海外3社の金額は2026年10月17日時点の公式表示で、税の加算前の額だ。MillenVPNは税込の額、スイカVPNは2026年10月13日時点の公式表示になる。
| サービス(プラン) | 月あたりの表示額 | 最初に払う総額と対象期間 | 更新後の額 | 同時接続台数 | 返金保証 |
|---|---|---|---|---|---|
| NordVPN(ベーシック・2年+3か月) | 580円 | 15,660円(最初の27か月) | 21,960円/年 | 最大10台 | 30日間 |
| ExpressVPN(ベーシック・2年+4か月) | 480円 | 13,440円(最初の28か月) | 14,999円で年額ごとに自動更新 | 10台 | 30日間(新規ユーザーが対象) |
| Surfshark(Starter・24か月+3延長月) | 388円 | 10,476円(初めの27か月) | 公式で確認(ページ本文から読めなかった) | 台数無制限 | 登録から30日以内 |
| MillenVPN(サブスク2年プラン) | 396円(税抜360円) | 9,504円(24か月、396円×24か月で計算) | 月950円+税(税込1,045円) | デバイス数無制限(公正利用ポリシーの範囲) | 利用開始日の翌日から30日以内(初回契約) |
| スイカVPN(2年プラン) | 878円 | 21,094円(24か月) | 公式で確認 | 公式で確認(ページから読めなかった) | 30日間の無料キャンセル期間 |
上位のプランも見ておく。NordVPNはコンプリートが月あたり680円(最初の27か月18,360円、更新34,680円/年)、エリートが980円(26,460円、更新45,960円/年)。ExpressVPNはアドバンスが月680円(最初の28か月19,040円、その後18,999円で年額更新、12台)、Express Proが1,180円(33,040円、その後28,999円、14台)だ。Surfsharkは、確認した時点でStarterとOneが同じ月388円のセール表示で、One+が698円(初めの27か月18,846円)だった。
上位プランで増えるのは、ウイルス対策やパスワード管理、固定IPといった付加機能が中心だ。NordVPNの比較表では、ベーシックにはウイルス対策・広告とトラッカーのブロック・パスワードマネージャー・1TBのクラウドストレージ・固定IPが含まれていない。ExpressVPNはExpress Pro、NordVPNはエリートに固定IPが含まれる。MillenVPNは固定IPを1つあたり月360円(税込396円)のオプションで用意しており、サブスクプランの契約が必要になる。
月あたりの額だけで選ぶと起きること
払うのは数年分の一括
海外3社の長期プランは、2年に延長月をつけた期間をまとめて先に払う形だ。NordVPNとSurfsharkは27か月、ExpressVPNは28か月分になる。月あたり388円や480円という数字は、総額を月数で割った値で、毎月その額が引き落とされるわけではない。最初の請求で1万円台の額がまとめて来ると考えておきたい。Surfsharkは公式に「2年プランは契約開始時に1回、契約満了後は毎年請求されます」と書いている。
延長月がつくと月数が増えるぶん、月あたりの額は小さく見える。比べるときは、総額を何か月で割った数字なのかをそろえる必要がある。表の「対象期間」の列を残したのはそのためだ。
更新すると年額に切り替わる
最初の期間が終わると、通常価格で自動更新される。NordVPNベーシックの更新価格21,960円/年は、月にすると1,830円だ。最初の27か月の月あたり580円と比べると、3倍を超える。ExpressVPNベーシックの更新額14,999円も、月にすると約1,250円になる。
国内のMillenVPNも同じ仕組みで、公式は「初回のみ割引価格でのご提供となり、ご契約期間満了後、通常価格にて自動更新されます」としている。2年プランも1年プランも、更新時は月950円+税だ。長く使うつもりなら、更新後の額で1年あたりいくらになるかを先に計算しておくと、2年後に驚かずに済む。続けないなら、満了の前に自動更新を止めておく。
税が加わるかどうか
海外3社の料金ページには、NordVPNが「消費税が適用される場合があります」、Surfsharkが「付加価値税が適用されます」と書いている。Surfsharkは「料金はご利用の通貨、VAT、適用されるクーポンによって異なる場合があります」とも添えている。表の金額は税の加算前の表示として読み、実際の請求額は決済の画面で確かめたい。
国内の2社は事情が違う。MillenVPNは税抜と税込を並べて表示しており、表には税込の額を入れた。スイカVPNは「消費税は頂いておりません」と明記している。海外3社と国内2社の数字をそのまま比べると、税の分だけ差が実際より大きく見える場合がある。
返金保証の読み方
5社とも30日という数字を掲げているが、何日目から数えるか、どの契約が対象外か、どう申し込むかは社ごとに書き方が違う。ここでは公式の原文で確認できた範囲だけを書く。
| サービス | 公式の記載(原文) | 細目 |
|---|---|---|
| NordVPN | 「すべてのプランには30日間の返金保証が付いている」「NordVPNの購入30日以内にお知らせください。全額返金致します」 | 細目は公式の規約で確認 |
| ExpressVPN | 「新規ユーザーが対象の30日間返金保証」「最初の30日間にご満足いただけなかった場合は、サポートにご連絡いただくだけで返金いたします」 | 細目は公式の規約で確認 |
| Surfshark | 「登録から30日以内であれば返金が可能です」 | 細目は公式の規約で確認 |
| MillenVPN | 「初回契約時の利用開始日の翌日から30日以内(日本時間)のご解約であればご利用料金を返金いたします」 | ワンタイムプラン、アップグレードしたサブスクプラン、再開・更新されたサブスクプラン、専用サーバーなどは対象外 |
| スイカVPN | 「どのプランで申し込んでも30日間の無料キャンセル期間(返金期間)の適用となります」 | 規約11条に「契約更新分のサービス料金は返金できません」「App Storeで購入された場合は、当社より返金を行うことはできません」 |
30日をどこから数えるか
NordVPNは購入から、Surfsharkは登録から、MillenVPNは利用開始日の翌日から、と起点の言い方が違う。ExpressVPNは「最初の30日間」、スイカVPNは規約で「新規お申込み後、30日間」としている。日付の数え方が気になる場合は、申し込んだ日をメモしておき、余裕をもって手続きするのが確実だ。
対象外になる契約
ExpressVPNは新規ユーザーが対象と書いている。MillenVPNは初回契約が対象で、更新や再開した契約、ワンタイムプランは外れる。スイカVPNも更新分は返金しない。2回目以降の契約では返金を前提にできない、と考えておいたほうがよい。
申請の方法
NordVPNは「お知らせください」、ExpressVPNは「サポートにご連絡いただく」と書いており、どちらも連絡して申し出る形だ。MillenVPNは解約の手続きの中で「直ちに解約し、返金保証を適用する」を選ぶ。アプリを消しただけでは解約にも返金にもならない点は、どのサービスでも同じだ。
アプリ内課金で買った場合
スイカVPNは、App Storeで購入した場合は同社から返金できないと規約に書いている。iPhoneのアプリから申し込むと、支払い先がAppleになり、返金の窓口もAppleの手続きに移るためだ。ほかの4社については今回の確認範囲では記載を読み取れなかったので、アプリから申し込む前に各社の規約を確認してほしい。返金を前提に試したい人は、公式サイトから直接申し込むかどうかを先に決めておくと手続きが分かりやすい。
短期だけ使うなら
出張や旅行の間だけ使いたい場合、2年分を先に払う理由はあまりない。国内の2社には短い期間の選択肢がある。
| サービス(プラン) | 期間 | 料金 | 自動更新 |
|---|---|---|---|
| MillenVPN(ワンタイム) | 7日間 | 638円(税抜580円) | なし |
| MillenVPN(ワンタイム) | 15日間 | 1,078円(税抜980円) | なし |
| MillenVPN(ワンタイム) | 30日間 | 1,738円(税抜1,580円) | なし |
| スイカVPN(1か月プラン) | 1か月 | 1,097円 | 公式で確認 |
MillenVPNのワンタイムプランは自動更新がないので、期間が終われば何もしなくても請求は止まる。ただし返金保証の対象外だ。スイカVPNの1か月プランは返金期間の対象に入るが、App Storeで買った場合は先に書いたとおり同社からは返金されない。スイカVPNには3か月(総額3,144円)、6か月(5,932円)、1年(11,258円)のプランもあり、期間の長さに合わせて選べる(いずれも2026年10月13日確認)。
海外3社の1年プランや1か月プランの金額は、今回の確認では取得していない。短期の料金を比べたい場合は、各社の料金ページで期間を切り替えて確かめてほしい。
使い方の例
ブラウザ拡張だけで使う
NordVPNやExpressVPNなどは、ChromeやFirefox向けの拡張機能を用意している。拡張機能で接続すると、VPNを通るのはそのブラウザの通信だけで、ほかのアプリはふだんの回線のまま使える。特定のサイトを見るときだけVPNを通したい、という使い方に向いている。パソコン全体に専用アプリを入れるより、影響の範囲が小さい。
ルーターに設定する
対応するルーターにVPNの接続を設定すると、そのルーターのWi-Fiにつないだ機器が全部VPN経由になる。テレビやゲーム機のように専用アプリを入れにくい機器もまとめて通せる一方、家族のスマホも含めて全部が同じ経路になる。設定の手順はルーターの機種とVPNサービスの両方の案内を見る必要がある。同時接続台数の数え方も、ルーター1台で1台と数えるのか各社の説明で確認しておきたい。
一般的な注意
VPNの接続が途中で切れたとき、通信が止まるのか、ふだんの回線に戻って続くのかは、アプリの設定や機器によって変わる。VPNを通っている前提で使いたいなら、切断時に通信を止める機能(キルスイッチなどの名前で用意されていることが多い)があるか確認しておくとよい。
また、海外のサーバーを経由すると、国内向けの動画配信や銀行、行政のサービスが使えなかったり、追加の本人確認を求められたりすることがある。サービス側が接続元の国や地域を見ているためで、つながらないときは国内のサーバーに切り替えるか、いったんVPNを切って確かめる。
VPNを使っても、違法な行為が合法になるわけではない。通信の経路を隠せても、著作権を侵害するダウンロードや不正アクセスは違法なままだ。動画配信などのサービスには、地域の制限を回避する利用を規約で禁じているものがあり、規約違反で利用を止められることもある。無料のVPNには、通信の記録や広告目的のデータ収集など別のリスクがある。無料VPNの注意点は「VPNとは何か、初心者向けにわかりやすく解説」で取り上げている。
VPNが役に立つ場面の一つが、カフェや駅の公衆Wi-Fiだ。どんなリスクがあるのかは「公衆Wi-Fi利用時に注意したいセキュリティリスク」にまとめた。VPNは通信の経路を守る道具で、パスワードの使い回しやOSの更新漏れまでは防がない。家庭全体の対策は「家庭のセキュリティ対策」の記事も参考にしてほしい。
よくある質問
Q1. 月あたりの表示額は毎月引き落とされる額ですか
長期プランでは違う。海外3社の長期プランは、27か月や28か月の総額を最初にまとめて払い、その総額を月数で割ったのが表示額だ。MillenVPNの2年プランも「一括払い時の月当たり」の額として表示している。
Q2. 更新したあとの料金はいくらになりますか
NordVPNベーシックは21,960円/年、ExpressVPNベーシックは14,999円で年額ごとに自動更新、MillenVPNは月950円+税だ(2026年10月17日確認)。Surfsharkとスイカの更新後の額は、今回の確認では読み取れなかったので公式で確かめてほしい。
Q3. 返金保証は何度でも使えますか
前提にはできない。ExpressVPNは新規ユーザーが対象、MillenVPNは初回契約が対象と書いている。スイカVPNは更新分を返金しない。NordVPNとSurfsharkは細目を公式の規約で確認してほしい。
Q4. iPhoneのアプリから申し込んでも返金されますか
スイカVPNは、App Storeで購入した場合は同社から返金できないと規約に書いている。アプリ内課金では支払い先がAppleになるためだ。ほかの社の扱いは各社の規約で確認したい。
Q5. 何台までつなげますか
NordVPNは1つのアカウントで最大10台、ExpressVPNはベーシック10台・アドバンス12台・Express Pro14台、Surfsharkは台数無制限(無料トライアル中は3台まで)、MillenVPNはデバイス数無制限と公式は書いている。スイカVPNは公式ページから読み取れなかった。
Q6. 数日だけ使いたい場合はどうすればよいですか
MillenVPNのワンタイムプランに7日間638円(税込)があり、自動更新がない。ただし返金保証の対象外だ。1か月ならスイカVPNの1か月プラン1,097円もある。
まとめ
個人向けVPNの料金は、月あたりの表示額だけでなく、最初に払う総額と対象期間、更新後の額をそろえて見る必要がある。海外3社の長期プランは延長月つきの一括払いで、表示は税の加算前、更新すると年額の通常価格に切り替わる。国内のMillenVPNは税込表示で、更新時は月950円+税になる。返金保証はどこも30日を掲げているが、起点や対象外の契約、アプリ内課金の扱いが違う。長く使うつもりなら更新後の年額で、返金を前提に試したい人は対象の条件と申し込み経路で、数日だけ使うならワンタイムや1か月のプランで考えると、自分に合う契約を選びやすい。申し込む日に、各社の公式ページで金額と条件を確かめておきたい。
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出典と確認日
- NordVPN 料金 https://nordvpn.com/ja/pricing/(2026年10月17日確認)
- ExpressVPN 料金 https://www.expressvpn.com/jp/pricing(2026年10月17日確認)
- Surfshark 料金 https://surfshark.com/ja/pricing(2026年10月17日確認)
- MillenVPN トップ・料金 https://millenvpn.jp/(2026年10月17日確認)
- MillenVPN 返金保証 https://support.millenvpn.jp/30
- スイカVPN 料金 https://www.suika-v4.com/price/(2026年10月13日確認)
海外3社とMillenVPNの金額は2026年10月17日、スイカVPNの金額は2026年10月13日に確認した。海外3社の長期プランはセール価格で、割引率や延長月がよく変わる。申し込む日に公式サイトで確認してほしい。
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